若冲/澤田瞳子
若冲
澤田 瞳子
買取価格 518円
「紫陽花双鶏図」が表紙のきれいな本です。
先日から縁あって、日本画を題材にした本が続きます。
同年代を描いているので「ごんたくれ」と登場人物も被りますが、この作品は伊藤若冲が主役。
最近の時代小説はどうも女性圧勝の感があります。どちらもなんと丁寧に描かれているのだろうと…
今回は読後に直木賞の候補発表、みごと選ばれていました。
伊藤若冲と云えば、京都は青物市場の八百屋の跡取り、真っ白な象が印象深い「白象群獣図鳥獣花木図屏風」や野菜で描かれた「果蔬涅槃図」一度はどこかで目にした事がある絵。
だいぶ前ではありますが、アニメのオープニングでも使用されていました。(サムライチャンプルーだったような)
表紙の軍鶏(しゃも)からして迫力があります。バサッっという羽根の音が聞こえてきそうです。
「ごんたくれ」の中ではほんのちょっとだけ登場する若冲です、庭に軍鶏を放し飼いにして、地面に寝そべって描いていたと、そのため、下から見上げる軍鶏の脚は太く、頭は小さく表現され、より立体に近い状態になる事が説明されていました。
マス目で区切って描かれた白象の話など、驚く事ばかり、変わり者でも有名であった若冲のバックボーンを見事に表現した一冊です。
…PCの壁紙を白象に変更しました。しばらく続きます、マイ若冲ブーム!
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