皆さん知ってます?アガサクリスティー賞というのがあるのを。
ピースの又吉氏が受賞した第153回芥川賞。
芥川賞が、というよりは漫才師である又吉氏が受賞したと言うのが大きな話題になっている。
芥川賞のもう一人の受賞者、羽田圭介氏や直木賞の東山彰良氏にはほとんどマスコミは触れることが無い様だ。
マスコミの報道は又吉氏に集中している、それを是ととるか非ととるかは何とも言えないところだが、作品を正しく評価するという選考の基準は守られているようだ。
芥川・直木賞は文芸春秋社が主催で、受賞者には正賞として懐中時計、副賞として100万円が贈呈され、受賞作は『オール讀物』に掲載される。
権威のある文学賞ではあるが、流石に153回もの受賞作品を眺めると、何を基準として受賞作とするのかはちょっと曖昧な様である。
一方、アガサクリスティー賞というのがあるのを最近知った。こちらは早川書房主催で第5回の選考が行われて、清水杜氏彦氏の「うそつき、うそつき」が受賞している。クリスティーの生誕100年を記念して始まった賞で、年1回づつ受賞者が発表されているから、作られてまだ5年の賞らしい。
受賞すると盾と副賞100万円というので、芥川・直木賞と同じだ。
アガサクリスティー賞というくらいであるから優秀な推理小説が受賞するのであろう。 (私は推理小説をミステリーと呼ぶのは嫌なので、あえて推理小説と呼ばせていただく。)
アガサクリスティーと言えば、推理小説に興味がある方も無い方も名前くらいは知っているだろう。推理小説界の巨匠であり、作品数も非常に多い。有名なところでは「そしてだれもいなくなった」「アクロイド殺人事件」「オリエント急行殺人事件」「ABC殺人事件」いずれも映画化されドラマ化され、その後の推理小説に大きな影響を与えている。プロットをまねた小説は山ほど、パロディにした小説も山ほどだ。
そして登場する探偵も、「エルキュール・ポワロ」「ミス・マープル」「パーカーパイン」と行動派からアームチェア・ディテックティブまで様々である。
クリスティーから始まって推理小説は多種多様に亘っている。ストーリーやトリックの限界って無いのだろうか。これまでの受賞作を見ても、読んだことが無い作品と作家が並んでいる。私は推理小説のファンなので、今までいろいろな作家や小説に目を通してきたのであるが、まだまだ読みが甘い様だ。受賞作を是非読んでみたいものである。そしてまだ読んでないクリスティー作品にも接してみたいものだ。