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生まれ変わりというのはあるのだろうか?

2015年09月18日 category : スタッフおすすめ本 

輪廻転生 〈私〉をつなぐ生まれ変わりの物語
竹倉 史人(著/文 他)

「輪廻転生」、「生まれ変わり」を、あなたは信じますか?
NHK放送文化研究所による調査では、4割以上の日本人が「生まれ変わりはある」と答えています。本書は、「輪廻転生」の思想について、「再生型」、「輪廻型」、「リインカーネーション型」という3種類に分け、それらがどんな思想を含み、日本や世界各地どんな発展・変貌を遂げてきたのかをやさしく語る、画期的な新書です。
その過程では、愛する故人を自分の子どもとして再生させようとする風習、霊との対話でつくられた書物、前世の記憶を語る子どもたちの具体的事例、前世の記憶を検証する大学の研究所と、それに巨額の私財を投じた世界的発明家・・・・・・など、驚きの事実が次々出てくるでしょう。

 

生まれ変わりというのはあるのだろうか?
行った事も聞いた事も無いのに、場所や人、出来事の記憶を持つ人の事例は多く公表されている。
輪廻転生とは死んであの世に還った霊魂が、この世に何度も生まれ変わってくることを意味する。生まれ変わる前、自分は何をしていたのか、それを前世と呼ぶ。

日本では勝五郎の再生なる話が有名だ。
江戸時代後期の国学者、平田篤胤が直接、本人や家族から取材して書き残している事件だ。著書、「勝五郎再生記聞」で紹介されている。

江戸時代の後半、文政5年(1822)11月のある日、中野村(現八王子市東中野)に住む勝五郎という8歳の少年が、一緒に遊んでいた姉(14歳)に、「お姉ちゃんは、今の家に生まれ変わる前は、どこの家の子どもだったんだい?」と尋ねた。驚いた姉が、「そんなことは知らない」と言うと、勝五郎は、「自分は、もとは程久保村の久兵衛という人の子どもで、藤蔵という」と言い出した。
明治30年、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が、随想集『仏の畠の落穂』に「勝五郎の転生」を著し、ロンドンとボストンで発売した。勝五郎の生まれ変わりは、海外にも紹介されたのだがその真偽は不明だ。

昭和40年代後半ころに、超能力ブーム、心霊ブームがあった。「うしろの百太郎」「恐怖新聞」など、つのだじろう氏の漫画が多いに流行した。輪廻転生、生まれ変わりも多いに話題になった。このころの記憶があるかたも多いだろう。

手塚治虫氏の「火の鳥」は輪廻転生をストレートに描いた名作と言われる。
極限の過去のエピソード「黎明編」から始まり、究極の未来を描いた「未来編」、過去、未来の物語を繰り返し描きながら、今に収束する、そんな構想から始まった物語と聞くが、法則は破れてしまっている様だ。数々の雑誌を渡っていき、この作品そのものが何回も生まれ変わって姿を現す。

ドキュメンタリー、ノンフィクション、小説、漫画、あらゆる分野で描かれる、輪廻転生は日本だけでなく、世界中で、紀元前の昔から、宗教などを超えて自然に考えられていたようだ。

たぶん、その真偽は証明できるものではない、人間が持つ根源的な問いかけなのではあるまいか。

 

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