40年以上を経て初の書籍化！
井上ひさし×赤塚不二夫の笑劇場
井上 ひさし(著/文 他), 赤塚 不二夫(著/文 他)
井上ひさしの妄想キャスト当て書きコントに、赤塚不二夫がつけた漫画とイラストが笑撃を誘う幻の連載、４０年以上を経て初の書籍化！
ひさし笑劇場 （作・井上ひさし 画・赤塚不二夫）は文藝春秋・オール読物・1972年8月号から11月号に掲載された。
赤塚不二夫は1972年に第18回文藝春秋漫画賞を『天才バカボン』『レッツラ・ゴン』で受賞した。同年の直木賞を『手鎖心中』で井上ひさしが受賞している。
受賞した年に受賞した二人がコンビを組んだ記念碑的な作品群だ。
このコンビ作は他にも『ひさし・不二夫の漫画全集』、『井上ひさしコント集』のカバーイラストなどもあり、このコンビで文士劇に出演したこともある。
赤塚不二夫氏は漫画の神様が手塚治虫氏なら、ギャグマンガの神様と呼ばれてもおかしくは無いだろうと思う。少年ジャンプの２台漫画賞、手塚賞、赤塚賞に名を残している。
「天才バカボン」、「おそまつ君」、「モーレツあ太郎」、「ひみつのアッコちゃん」などは１世を風靡した。それから生まれたキャラクターは一人立ちして動き出す。バカボンのパパ、イヤミ、ニャロメ、ウナギイヌ・・・。
あの「タモリ」を世に出したのは赤塚不二夫氏だ。赤塚不二夫氏の葬儀で、「私もあなたの作品のひとつです」と語ったタモリの言葉が印象的だった。
井上ひさし氏は放送作家・劇作家だ。 小説、戯曲、エッセイ、評論などの200冊近い本を残している。NHKで放映された人形劇「ひょっこりひょうたん島」「ねこじゃらしの１１人」が初期の作品に当たる。そして、「てんぷくトリオ」の台本を数多く手がけている。作家としての代表作には「吉里吉里人」がある。
この二人のコンビによる作品。是非読んで見たいものだ。
ところで、「ひょっこりひょうたん島」はあまりにも有名だが、「漂流劇 ひょっこりひょうたん島」が、2015_12月に東京・渋谷のシアターコクーンで上演される。
井上さんの著作権継承者のユリさんは5月下旬、舞台を制作する「こまつ座」から「新しい台本で作るので許諾をとる必要はないが、理解を得たい」との文書を受け取ったが反対の意を表したという。
許諾申請の必要がない新作であるならば、『ひょっこりひょうたん島』の名称、設定、キャラクター、役名は、使用されるべきではないというのが趣旨だが、私もそれに賛同する。
