昭和「娯楽の殿堂」の時代/三浦展
昭和「娯楽の殿堂」の時代
三浦 展
買取価格 560円
タイトルどおり「昭和」に出来たレジャー施設に関する考察。
船橋ヘルスセンター、江東楽天地、池袋ロサ会館、ボウリング場、競馬場、寄席などと、すでに無くなった物、現存する物が混在しています。戦後の焼け野原だった東京も10年もするかしないかのうちにこのような娯楽施設が出来てきていたのですね。
復興まっしぐらの最中で、このまま高度成長時代に突入する時代、休息である時間さえも惜しんで「レジャー」に励んでいた戦後の人達、なんだかすごい熱気を感じる本でした。
ボウリングなんてしばらく行ってませんが(最後にいったのも付き合いみたいなもので自主的では無く)、日本中にボウリング場が文字どおり「雨後のタケノコ」のように乱立し、車に乗っていてもあの白いピンのモニュメントは目立って見えたような記憶があります。ボウリング場も最初はゴルフのような会員制で、まだアイスクリームやホットドッグが珍しかった時代、アメリカ軍の関係者が会員のほとんどだったとか…
本書の中に出てくるジュークボックス、ピンボール等の娯楽機器開発会社はあのインベーダーゲーム(テーブル型のゲームで喫茶店などにもおいてあったようです)の前身、太東貿易、現タイトーであるとの事。ゲーム作成会社かと思っていましたがなかなか年季の入った会社なんですね。
最近ではゲームセンターに中高生ではなく、けっこうな年配の方もメダルゲームなどを楽しみに来られているとのニュースも目にしました。やはり古くからのノウハウを持っているところは強い…
なんでも「ジャンボ」「マンモス」が良いと叫ばれた時代の興味深い一冊。