繭と絆 富岡製糸場ものがたり/植松三十里
繭と絆 富岡製糸場ものがたり
植松 三十里
買取価格 529円
世界遺産が舞台の本書、製糸工場というと何か物悲しいイメージがあったのですが(【女工哀史】のカンジ)これは製糸工場立ち上げ時期のお話、日本の工女第一号尾高勇の青春物語。
最近、世界遺産のPodcast『行け!世界遺産と雑学の旅』にハマっていまして、毎晩繰り返し聴いております。
(ユッスーとチャイのやりとりが絶妙!興味のある方は聴いてみてくださいね~)
まだ富岡製糸工場の放送配信はありませんが、そのうち登場することでしょう。
世界遺産というのは大きく3つに分類されます。文化遺産・自然遺産・複合遺産、2014年には1,000件を超え、現在1,031件となっています。富岡製糸場は文化遺産という事で昨年登録されました。
1872年建設、木の骨組みにレンがを組み合わせた「木骨レンが造り」という建物がこれほどきれいな形で残っているのは他に例がないらしいです。写真で観る限り、天井も高く、ガラスもふんだんに使用されていてちょっとオシャレなカンジに建物に見えました。
今ではあまり使う事のない絹製品、絹織物の元となる糸ですが、元々はカイコやヤママユが吐く糸を紡いだもの、一個の繭から1㎞以上の糸がとれるとの事。いかに切れないように、またつなぎ目を小さくする為に本書では工女たちが創意工夫をこらしています。
工女が集まらない為、工場長である父親に率いられて工女となった勇。芯にある強い意志と優しい気持ちに読後はすっきりしますよ。
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