まにまに/西加奈子
まにまに
西 加奈子
買取価格 286円
直木賞受賞後初エッセイです。
いつもの「にしっさぁ~ん、それて…」と言いたくなるようなエッセイと音楽にまつわる話とおススメの本の話の3部構成。
相変わらずのお酒での話もさることながら、この人は本当に人間をよく見ているなあと思う、普通に楽しみながら読んでいるとドキっとさせられる事があります。
赤ちゃんとお母さんの話なども、何度か読み返してみましたが、やっぱりドキっとします。
ご本人は涙もろくてしょうがないと書いていましたが、それも人間観察と優しい感性に溢れているからではないかと…
最近ご結婚もされたようですが、さらっとしか書いてなかったのでファンとしては、「ホントはもっとおもろい事あったんちゃうの?」とつっこみをいれたくなりました。
音楽の話もなかなか濃くて、聴いていないモノに対してはすぐさま検索させるというすばらしい筆力。
Ice Tの曲を探して全然違う音楽を掘ってしまった時はビックリしましたが…(ゴリゴリじゃない、ふわ~っとした日本語の歌)
作品のみならず音楽まで聴かせようという「西ワールド」に心地よくハマりながら、未読の本ばかり紹介されてるエッセイを読みました。
西さん、やっぱり読んでますね~、海外も日本も…アーヴィングと小林エリカは近々読んでみようと。
「まにまに」という言葉が好きとご本人も書いていましたが、言葉のひびきどおり優しく、気持ちのほぐれるエッセイ集。
きっとまた、本を掴んだまま号泣させてくれるような作品を生み出してくれるのを心待ちにしながら…
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