ぼくらの哀しき超兵器 軍事と科学の夢のあと/植木不等式
ぼくらの哀しき超兵器――軍事と科学の夢のあと (岩波現代全書)
植木 不等式
買取価格 810円
著者の名前からして人を喰っています。裏に写真も載ってはいますが、なんだか…。
漫画「二十世紀少年」のともだち党を思い出してしまいました。若い人にはわかりにくいと思うのでちょっと解説。
※コメディアン植木等(うえきひとし)のもじりで不等式。植木等と云えば高度成長時代のイケイケの時代を代表するコメディアン。戦後10年足らずで始まった高度成長時代。やればやっただけの見返りとツケがきた時代でもあります。
最初は興味本位で読み出し、いわゆる「トンデモ本」のたぐいかとも思ったのですが、サブタイトル「軍事と科学の夢のあと」とあるように、こんな事を本気で考えていたのだとしたら…戦争とはいったい何なのだろう…と思ってしまった次第です。
現代から見れば奇計としかいいようもない武器や作戦の数々、水鳥の羽根で作った飛行船(イカロスでもあるまいし、太陽の熱ではなく水に濡れて溶けてしまったというwww)やヒトラーを女性化する作戦等々。
ともだち党の考えた鉄人28号がリアルに計画されていたとしたら…人は愚かではあるけれど道具を使う事の出来る動物。
使い道を誤れば耳にしたくもない、目にもしたくない事が待っているような気が…そんな未来予想図はいりませんけどね。
今年は戦後70年という事で山のように関連本も出版され、メディアでの取り上げも大きかった年でしたが、読めば読むほど理不尽さを知らされた気がしていました。最後に決定的な一冊となりました。
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