琥珀のまたたき/小川洋子
2015年11月17日 category : <高価>古本買取情報 タグ: パラパラ漫画
琥珀のまたたき
小川 洋子
買取価格 450円
小川作品を読んだのは「妊娠カレンダー」以来。
なんかああいかわらずの独特の世界観でした。妹の突然の死から名前も過去もすべて捨てた3人の兄妹と母。
ひっそりと、ささやくような声での会話、妹を探すための読書と本の隅に描かれ続ける妹。
亡き父親の残した図鑑から、オパール、琥珀、瑪瑙の名前を新たに付けて4人の(妹含め5人の)静かで、どこか狂気をはらんだ6年の生活が幕を開けます。
外の世界と子供たちは完全に遮断され、母親の作った羽根、たてがみ、シッポの付いた洋服を着た子供たちはそれぞれのかたちで成長していきます。
本半ばまで結構時間がかかりました(なんだかあまりにもフワッとしたワールドだったので)
アンバー氏と琥珀の現在と過去の同時進行形、名前を見れば同一人物であるのは一目瞭然なのですが、すべてが一致するのは本当に最後の部分を読んだ後でした。
今年一番の生活感の無い文学作品。
一度目を通しただけなので、なんだか感想がうまく表現できないのですが、読んでみて損はないかと思います。
まあ実のところ、この本を読んでいる間に件の「伊藤計劃」映像化プロジェクト第二段!
アニメ「ハーモニー」を封切を待って観に行ったりして、熱狂しておりました。
軽やかで残酷な10代の女の子3人に気持ちは持っていかれて…上映後の明るくなった館内で周りはほとんど制服の高校生ばかりで…大人いないっ!!もしや逆R指定?でもってなんかこじらせた大人と思われている私?
この話の続きは次回!!
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