動物たちの武器 闘いは進化する/ダグラス・J・エムレン 訳:山田美明
動物たちの武器
ダグラス・J・エムレン デイヴィッド・J・タス
買取価格 480円
ヘラジカの枝角、マンモスの牙、カブトムシの角やシオマネキのハサミなど、なぜある種の生物たちは、体に不相応なほど大きな「武器」を持っているのだろうか? 本書より
ヘラジカなんて近くで見た事は無いですが(動物園にもいなかったような…)、写真でみると、頭が重たくないのだろうか?と思う程、角が体に比べて大きい。というか大げさな武器。この武器を維持するために、栄養分が集中してしまい、栄養失調にさえなるとの話。メスを得る為にこの角を使って戦う訳ですが、まるで本末転倒の武器。著者はオスが一対一で戦う種のほうが、戦いの結果が予想しにくい種よりも、武器が大型化する可能性が高い事を示唆しています。
第一部 初めは小さい
第二部 軍拡競争の引き金
第三部 軍拡競争の産物
第四部 人間の武器
の四部構成、生物学と我々の生活と比較し、解り易く、昆虫から魚、動物までの武器の解説をしています。
扉に書かれたアインシュタインの言葉が意味深で読み始めました。
「第三次世界大戦にどんな武器が使われるかはわからない、だが第四次世界大戦は、棒と石で戦うことになるだろう。」
巻頭にカラーでの動物や昆虫の画像多数、中でもかっこいいのがカナダオオヤマネコ、猫の名前はついているものの、脚の太さといい、顔つきといい、スタイリッシュ!!撫でてもニャオとは決して啼かなそうなルックス(触る前にこちらが腕の一振りでダメージ大!)侍みたいなカンジ…
動物から、白アリの要塞のような巣まで、生物の不思議が沢山詰まった一冊。