首塚・胴塚・千人塚 日本人は敗者とどう向き合ってきたのか/室井康成
首塚・胴塚・千人塚 日本人は敗者とどう向きあってきたのか
室井 康成
買取価格 554円
一時賃貸マンションなどの事故物件情報を見たり、書き込んだりするのが流行ってましたが、不動産屋さんには次に入る人には伝える義務があるけれど、その次の人には伝えなくてもいいというような話を聞きました。人が生きてきてこれだけ年月が経っているのだから、何も起きなかった土地そのものの方がわずかではないかとも思うのですが、気にし無さ過ぎ?でしょうか。
霊感とやらもほんの一欠けらも持ち合わせていませんが、ある人にとっては、とてつもなく気持ち悪いらしいです。
ちょっと怪しい処へ入っただけで寒くもない時期に鳥肌が立って、ガタガタ震えだしたもんで、釣られて恐くなってこちらも一緒に逃げだしました。後から聞いたら、口には出せないようなモノが見えたそうです。(残念なのか幸せなのか、私には何も見えなかったのですが…)見えない霊的なものよりも、その時の藪蚊の方が怖かったです(-“-)
タイトル買いの本書です。サブタイトル「日本人は敗者とどう向き合ってきたのか」にもあるように、戦で負けた人間の体の一部を埋葬し霊的な祀りをしてきた日本。首塚といえば将門がすぐに思い浮かんできますが、それは怨霊でもありながら、尚且つ霊験あらたかな為に今なお異なる形で生きています。
民俗学も含め、歴史的見地からも検証されている本書。全国に665箇所あると云われている首塚に関する一部の部分の考察ですが「大化の改新」から「関ヶ原の合戦」なども含め、読み応えのある一冊。
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