鷲の巣/アンナ・カヴァイ 訳:小野田和子
鷲の巣
アンナ・カヴァン 小野田和子
買取価格 672円
1901年生まれのイギリスの作家アンナ・カヴァイ。初めて作品を読みました。
幻想小説?SFっぽくもあるのですが、読み始めがなかなかすすまない本でした。
〈管理者〉と呼ばれる友人とも、庇護者ともとれる謎の人物(この人が最後までよくわからない)。ペニーと呼ばれる秘書の女性。そして不安定な主人公と…
「鷲の巣」と呼ばれる町から隔離されたような場所に立つ謎の建物。
久しぶりの難解小説かとも思いましたが、半ばまで読むとなんとなくわかってくるようなカンジ…不安幻想小説。
…机に積んである時にずっと「さぎのす」だと思っていました。よく見れば英語で原題「Eagle’s Nest」って書いてある。
カバーに真っ白な瀑布写真に白文字…わかりにくいwww 「鷺」(さぎ)と「鷲」(わし)ほら、似てるでしょ?
サギだと思って読むと優しいカンジになりますが、ワシだとまるで意味合いが変わってしまいます。
並行読書本5冊のうちの1冊だったのですが、これは中断すると置いていかれると気づき、一気に読みにかかりました。
Amazonの書評にもありましたが、確かにカフカみたいなカンジではあります。著者は産まれた時から冷淡な両親に育てられ生涯にわたって不安な状態が続き、精神病院に入院する事にもなるのですが、その体験を元にした短編集「アサイラム・ピース」を書いています。
本邦初訳長編と云う事で手にとって見ましたが、他のも読んでみないといけないなと思った次第。
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