メビウスの守護者 法医学昆虫捜査官/川瀬七緒
メビウスの守護者 法医昆虫学捜査官
川瀬 七緒
買取価格 334円
シリーズ4作目にして初読みです。法医昆虫学とは聴き慣れない単語ですが、ハエやダニ等の生育状況や種類から殺害現場や時間の特定が可能になるという、まだ発展途中の学問のようです。
法医昆虫学捜査官の赤堀先生のイメージは虫捕り網を背中に差し込み、そこがどんなグロい場所であろうが昆虫の事だけを考え、そして身も軽く猿のように動き回る…しかし大学の研究室での白衣姿は美しく、といったところでしょうか。
遺体の状態とか、結構グロテスクで緻密な表現の多い本ですが(ある意味ダイエット向き)岩楯刑事と先生のコンビは最強です。警察小説の書き手は男性が多いイメージがありましたが、女性作家でここまで書けるというのはなんかスゴイっ!!
メビウスの意味がどこに出てくるかを楽しみに読んでいましたが、思いもよらぬ処で登場したのでちょっと驚きました。
丁寧にしかもあちこちにまるで見えないクモの巣がたっぷり張られていて最後の最後にやっと…久しぶりに引っ張り回される感もあり面白かったです。シリーズの最初から読んでみようっと(^O^)/
匂いの感覚、嗅覚というのは他の感覚よりも最後まで残るものらしいですが、やはり身を守る為の大事な感覚だからでしょうか?怪しい食べ物を見るととりあえず匂いをかぐってのはありますよね。(戌年産まれ?とか聞かれますけど違います)
カタカナ科学用語がさらっとタップリ登場しますが蚊の苦手とする香りがあるというワードがあり今年は草木や香りで蚊を防ぐ事ができそうです。
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