「天下人の茶」本を買取りました。
天下人の茶
伊東 潤
買取価格 486円
第155回直木賞候補作品です。今回は全員が過去に候補に上がっているという非常に珍しいケース。
荻原浩・門井慶喜・原田マハ・湊かなえ・米澤穂信の作品が上がっています。このメンツだと誰がとってもおかしくないし、まるで今回は予想がつきません。
伊東潤氏も4回目のノミネート.タイトル通り「千利休」からみの短編6点での構成。
主な登場人物は豊臣秀吉・千利休・牧村兵部・瀬田掃部・古田織部・細川忠興。
利休の政治に対するありようが今までの認識を覆すようなものがあったのと、弟子に対する感覚も過去に書かれているのとは異なった雰囲気の作品でした。
利休を中心に主人公が変わるので読んでいて飽きないし、最後にこうつながるか…という感じで面白い。
お茶の道具もふんだんに登場、そういう意味でも楽しく完読できました。
改めて候補の面々を見ていますが今回は新人ゼロ、これってどうなの?
こんなベテランばかりならいっその事全員受賞ってわけには…いきませんよね〜。かなりの話題にはなるだろうけど…
毎回見ているニコニコ生放送での受賞発表前の番組がありますが、あの中でもいっその事、料亭「新喜楽」での選考の様子を流してくれたらいいのに…見てみたいですね、どんな話がされているか…見たい人は多いでしょうけどね。
「本屋大賞」の作品はコンビニにも並んでいるのに…押され気味な老舗の文学賞。「火花」効果がいつまでも続くわけもなく、知名度が下がってきているような気がする今日この頃です。
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