「ローカルメディアのつくりかた」本を買取りました。
ローカルメディアのつくりかた:人と地域をつなぐ編集・デザイン・流通
影山 裕樹
買取価格 648円
かつて東京の地域的雑誌「谷中・根津・千駄木」(通称谷根千)がありました、すでに終刊から8年以上経っていますが、この本から各地でミニコミ誌と呼ばれるものが多く発刊されました。多くの本は自然淘汰されていきましたが、この本では今、地方で頑張っている雑誌に焦点をあてて、発刊までの経緯や内容に触れています。
ミニコミ誌とかフリーペーパーというと、どちらかといえば若者が対象で冊子の半分以上が広告などで占められているイメージがありましたが、まず紹介されているのが宮城県仙台市で20年間毎月発行されているシニア向けフリーペーパー「みやぎシルバーネット」発行人の千葉さんは取材から広告取り、執筆、配布。すべて一人で行っています。
中でも目玉はシルバー川柳、毎月多くの川柳が寄せられすでに8冊の単行本になり全国の書店に並んでいます。
他にも雑誌と食材が一緒に届く「東北食べる通信」生産者の顔も息遣いまでもがわかる雑誌として会員数を伸ばしています。通信販売の形はいろいろありますが、食材が届いた時に入っている「◯◯さんが作りました」だけでは終わらず、生産現場のリアルを伝える雑誌。東北だけでなく今現在、全国に「食べる通信」が拡がっているとの事。
お店では決して買えないような食材が付録でついてくるというのも魅力です。
かと思えば現地に行かないと手に入らないものもありました。城崎温泉限定発売、小説「城崎裁判」
著者は万城目学!お風呂でも読めるように防水加工を施してあり、ブックカバーはタオル地という念の入れよう。
これは城崎に行ってみたくなる!
そんな心を動かす地方の雑誌の数々。まだまだ紙ベースも捨てたものじゃないと実感した一冊です。