「生姜 センガン」本を買い取りました。
生姜(センガン)
千 雲寧
買取価格 648円
中国の作品はこないだから読み出しましたが、韓国の本は初めてかもしれません。
一時流行った韓流ドラマも見ないので、生活習慣とか何も予備知識がないまま読み出しました…
読後…うわ〜んって感じです。結局よく分からないまま引き込まれて一気読み。
主人公は高校を卒業し、大学入学も決まった女の子ソニ。
仕事で忙しく滅多に家に帰って来ないけれど優しく正しい父、小さな美容院を切り盛りしている母。そんな家族に囲まれてこれからの学生生活に夢と希望でいっぱいのはずでした。
突然の父親の指名手配がソニの運命を変えていきます。
新聞には、父親の顔写真と拷問技術者「安」の文字。…水拷問、電気拷問、関節折りの名手。潜伏。被害者らが自ら賞金をかけて追跡。
80年代韓国の「アカ狩り」と呼ばれる国を挙げての行為と、政権が変わり何もかも価値が変わってしまい逃走する事になる父と娘の11年。
折しも台風の通り過ぎていく晩に読んでいて、外の風の音も聞こえなくなるほど引き込まれていました。
タイトル「生姜 センガン」はキムチの中に入っている千切りの生姜の事。
必要不可欠ではないけれど、こっそりと味を出すもの。しかしキムチを食べている時に噛んでしまったら思いがけない味に気分が悪くなる、だからキムチの中の生姜はつまみ出される。主人公のソニは、キムチの中に入っている生姜のような存在、できれば避けたいし、つまみ出したくなるような存在。(日本の読者へのメッセージより)
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