「刑罰0号」本を買い取りました。
刑罰0号 (文芸書)
西條 奈加
買取価格 568円
剣呑なタイトルとダリアの美しい表紙。
「金春屋ゴメス」とか「九十九藤」といった、時代劇のイメージがある著者ですが、手にとってびっくり!!!
『犯罪、戦争、テロ、核兵器…悲劇を、決して繰り返さないために。展開予測、絶対不可能!』
ーーーーー本書帯よりーーーーー
⇧帯にも物騒な文字が並んでいます。同姓同名?の作品かと思うほどテンポも題材もいつもと違っていました。
読み始めてほとんど一気読みだったのですが、まさに脳内テロ…凄過ぎる…他の作品も書きながらこれを書いたのかと思うと…
初出「刑罰0号」は何と【SFJapan】確かにゴメスとかはSF時代劇みたいなところはあったけど、これはSFのような文芸作品。
死刑制度廃止の代わりに導入を検討されたのが刑罰0号、被害者の記憶を抽出し映像化。その恐怖を加害者の脳で再生させるという法務省から依頼された新しい刑罰システム。しかし実験は失敗。プロジェクトも中止を余儀なくされるのですが、密かにこの研究を継続して行っているものが二人いた…
6つのエピソード、「刑罰0号」「擬似脳0号」「ギニーピッグ」「エレクトラ」「NOVO0号」「聖戦」「グラウンド・ゼロ」タイトルからしてガンガン来るカンジです。舞台は2014年の日本から2030年の中東まで。
久しぶりに後頭部をゴンっ!と連打されながら、予測不能状態でページを括る手が止まらず完読。
読後,本当に同じ作者だろうかと「善人長屋」シリーズをめくり直しました。
…今年読んだ中でダントツの1位!残り3か月でコレを超える作品にめぐりあえるかどうか…