「森の人々」本を買い取りました。
森の人々
ハニヤ・ヤナギハラ 山田 美明
買取価格 675円
鮮やかに描かれた亀の表紙、作者の名前は「ハニヤ・ヤナギハラ」日本人?かとも思いましたが翻訳されているし、調べてみたけれど情報が無いに等しくて、本書は2013年のデビュー作であること、2作目までは出ている事くらいしかわかりませんでした。
読んでびっくり!半分以上読んでから気がつきましたがフィクションです。
そんな名前の亀がいて、恐ろしい症状の病気があって…脚注に引用の論文の紹介なども詳細にあって…
まんまとしてやられました。
若き免疫学者ペリーナは人類学者の調査に同行して南洋のイヴ・イヴ島へと向かう。森の奥深くに住む部族と、集落から疎外されてその周囲を徘徊する人々を調査するうち、彼は驚くべき発見をする。それにより科学者として名声を手に入れたペリーナだが、そのことが島や彼自身の人生に恐ろしい代償を強いるのであった…(本書帯より)
60歳を過ぎる寿命が珍しい島で、お祝いの儀式で限られた人が口にする事のできる特殊な亀。
その亀の効能は不死に近い寿命、肉体は衰えないけれど、精神は後退し感情も無くなってしまうという恐ろしい症状(モ・オ=クア・アウと呼ばれるもの)を引き起こすものだったのです。
島には症状が出た人々を集落から遠く離れた森に置いてくるという習慣や、成人の忌まわしい儀式などがあり…
と本書半ばまではペリーナのフィールドワークや大学へ戻ってからの研究の様子が描かれます。
後半のどんでん返しは是非読んで検証してみてください(^。^)
フィクションとわかった後にもう一度衝撃に事実がっ!
実在のモデルが存在しているという…やはりすごい本でした。