「死すべき定め 死にゆく人に何ができるか」本を買い取りました。
死すべき定め――死にゆく人に何ができるか
アトゥール・ガワンデ 原井 宏明
買取価格 907円
著者は現役の医師、2010年に「タイム」誌で「世界でもっとも影響力のある100人」に選出されています。
医学が進み、寿命が飛躍的に伸び、自宅で終末を迎える事が少なくなった今、「豊かに死ぬ」ために必要なことは何であるかを考えるための本。
TVの特集などを観ていても、高度な遺伝子治療でまるで治らない病気が無いのでは?と勘違いしそうなほど、医療は進んでいます。しかし現実に近づいている2025年問題(少子高齢化による介護難民、介護離職など)とか課題は山のようにあります。
本書を読んでまだ半ばですが、「豊かに死ぬ」という事は自分一人ではなかなか難しい課題が山積みです。
生まれてくるのも選べないように最後の時期も人は選べないのですが、必ず最後はくるわけで、その為に準備をして置く事は可能。しかし、その為に今の時間や生活を犠牲にする事は意味が無いのでは?などと思っている私自身も遠い先では無いにしても、まだまだ先の事と思っている節があります。
10代の頃、30代の人達がかなりのおじさんおばさんに見えた事、還暦なんて聞くと老人と思っていた事、自分がそこに近づいていく事などまるで無いかのように思っている事など…
こういう風に色々と迷ってしまう人間の為に、哲学やら宗教というものはできたのでは無いだろうかと、一瞬賢くなったかのように勘違いをしてみました。
本書には著者が向き合った様々なエピソードと決断が記録されています。立体的に「死」を読むための一冊。