「十二人の死にたい子どもたち」本を買い取りました。
十二人の死にたい子どもたち
冲方 丁
買取価格 406円
安楽死するためのルールは「全員一致」実行か、議論か?
こんなオビの本書、デビュー20周年、冲方丁初めての現代長編ミステリー。
集団自殺をウェブサイトで呼びかけ、適正テストに受かった12人の少年少女たち。
それぞれ理由は異なるものの、安楽死を望んで廃院となった病院に集まります。
しかしその日、病院の地下室にはすでに先客が…
初対面同士の少年少女たちですが、次第に打ち解け仲良くなってめでたしめでたし…なんて展開ではなく、かなりハードな会話と探り合いが始まります。
全員10代の設定、すでにベッドに横たわっている少年は誰なのか?自殺か他殺か?
そしてこの中に犯人はいるのか?
全てが議論と決によって図られようとしますが、各自の個性と主張、議論の駆け引き、心理戦が繰り広げられます。
一気読みして、う〜ん、なるほどと腑に落ちるエンディング。
10代の時代ははるか彼方の話なので、自分ならどうする?にはまるで当てはまらないのですが、今現在、こんな10代と関わらなければいけなくなったとしたら…かなりめんどくさい気持ちになってしまいました。
なんというかパワーが違うのですよね、それが正の方向でも、ましてや負の方向に於いては押し負けてしまいそうです。そのチカラの影にはいわれのない自信がありそうで怖いですね。
年齢を重ねたと言っても、必ずしも経験値が上がるわけでは無いような気がします。(周りを見ても自分を鑑みてもですが)
防御力は上がっているかもしれませんが…大人になるのもなかなか面倒臭いのだよ少年たちよ、と間に入って言いたくなりました。