「罪の声」本を買い取りました。
罪の声
塩田 武士
買取価格 469円
第7回山田風太郎賞受賞、「週刊文春」ミステリーベスト10第1位!
本屋大賞ノミネート作品でもある本作は、実際の未解決事件を思い出させるには充分なもの。
読み始めたら一気読みでした( ´∀`)
子どもにとってはお菓子も大事ですが、おまけで付いてくるオモチャはもっと楽しみでもありました。
そんなお菓子に毒が混ざっているかもしれない…その当時の紙製のお菓子のパッケージは今のようにフィルムコーティングはされていなくて、(グリコ森永事件後に現在の包装に変わりました)隙間から何かを混入させる事は可能。
何より、毒もさる事ながら、警察やマスコミに対しての挑戦状とも言えるものが送りつけられたため、劇場型犯罪の代表例となってしまいました。
他の食品会社にも脅迫は続き、未だ犯人はわからないまま時効となった昭和の事件です。
過去に同事件を扱った小説は出ていますが、今回は自分が被害者でもあり、加害者でもあるという1人の男性が登場します。
偶然父の遺品の中から出てきた英語のノートと1本のカセットテープ。
テープの中に入っていた声は、製菓会社を脅迫した犯人が使ったものと同じ内容、そしてその声は幼い時の自分の声。
誰がこの録音をとったのか?そして誰にこのテープは利用されたのか?なぜ、このテープがここにあるのか?
京都でテーラーを営む俊也は自分なりに父親の兄の過去を探っていきます。
同時期、大阪の新聞社に勤める阿久津に同事件に関する取材命令が下ります。
この2人が交差する時、事件の真相が…
本書帯にあった、「未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。」という文言が重く実感されました。
読み応えのある1冊です!