「村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝」本を買い取りました。
村に火をつけ,白痴になれ――伊藤野枝伝
栗原 康
買取価格 488円
迫力のあるタイトル、これが遊びに行った友達の本棚に並んでいたらちょっと引くかもしれません。
「伊藤野枝」という女性を知ったのは荒俣宏の名著「帝都物語」の中の甘粕事件でした。
過激な発言と、その生き方。関東大震災後の虐殺…28歳の短くも濃密な一生を、これまた過激な文体で描き切っています。(あまりに口語体なので慣れないと読みにくいかもしれませんが)
山のエッセイでも知られる「辻まこと」は伊藤野枝の最初の子供になります。
無政府主義というと、何だか怖いし、よくわからないし…あまり関わりたくもないと思われるかもしれません。
いろんなところに噛みつきながら、自分のやりたい事、言いたい事を全力で表現していた生き方というのはある意味羨ましい気もします。
タイトルは伊藤野枝の書いた小説によるもの、本書について何かを書くのは大変困難なので、とにかく読んでみて!
壮大なスケールの帝都物語、映画も印象が強かったけれど、アレを読んでから、今和次郎(映画ではいとうせいこうが演じていましたっけ)とか、陰陽師とかに興味を持ったりして、かなり影響力の大きなシリーズだったのだね〜なんて振り返っていたら、ニュースでこんな話が。
日本でも珍しい「マンガ」学のある京都精華大学、共同事業の「京都交際マンガミュージアム」の館長が、養老孟司さんから荒俣宏さんに変わるようです。
やっぱり何かに呼ばれている…笑。久しぶりに帝都物語を読み返してみようかな〜と思った次第。
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