「毛の人類史 なぜ人には毛が必要なのか」本を買い取りました。
毛の人類史 なぜ人には毛が必要なのか (ヒストリカル・スタディーズ18)
カート・ステン 藤井美佐子
買取価格 786円
4000年前の人類も「脱毛」悩んでいた。と帯にあるようにローマの歴史家スエトニウスの書いた「ローマ皇帝伝」には「しかし醜い禿頭だけは、政敵が攻撃のたびに揶揄の対象とするのを何度も体験し、耐え難く悩んでいた…」
悩んでいたのはあのユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)です。
揶揄の対象って…戦の時に子供の喧嘩のような単語が飛び交っていたのでしょうか、それって…( ̄^ ̄)
彫刻などで残っているシーザーの頭髪は前髪を下に引っ張ったように造形されています。やはり気にしていたのか?
映画やニュースなどで見たキリスト教に携わる男性の気になる頭髪。
何らかの理由でてっぺんがハゲているのかと思ったら、あれは最初の剃髪式で剃るのですね、初めて知りました。
そうですよね〜、みんな同じ髪型だもの…
てっぺんを剃って、ぐるりが残っていているのはキリストがかぶらせられた茨を表していると記述がありました。
日本の仏教の僧侶も宗派によっては剃髪されているのと一緒でした。
毛に関する考察は人間だけには留まらず、羊毛500gの洗浄と染色に水が400ℓかかるという、あまり地球に優しくなしような話とか、3ヶ月前のストレスが脱毛の原因?になる話とか。
挿絵にあるグラフィック・アーティストのクリスティナ・クリストロフォロアの描いた髪型だけのスケッチはそれだけで誰かわかってしまうという優れもの。それだけ髪型は主張しているのです。
永久脱毛という広告が目立つ春先。永久に抜けて欲しくない部位もあるというジレンマ。
発毛のシステムから山中伸弥博士の細胞の話まで多岐にわたり、人類最大の悩みかもしれない「毛」全般についての一冊。