「時間のないホテル」本を買い取りました。
時間のないホテル (創元海外SF叢書)
ウィル・ワイルズ 若島 正
買取価格 828円
著者の情報がほとんどないのです。年齢も不明、イギリスの建築雑誌「アイコン」の副編集長をつとめた事があるという事くらい…本作は著者の長編2作目とありますが、邦訳は本作のみ。
主人公は偽名を使い、依頼によって各種のセミナーや新製品発表会、見本市などに出席し、必要な情報を依頼人に渡すという、代行業のような仕事をしています。
仕事柄、各地のホテルに宿泊する事の多い主人公は、そんな仕事とホテルをこよなく愛していました。
画一化されたホテルチェーンに飾られている抽象画と謎の女性。
恐ろしい吸引力で結局一気読みしてしまいました( ´∀`)
チェーン展開しているホテルだと、何となく安心できるような気がして利用しますが、たまたまそ、そういうホテルが無くて宿泊利用したホテルでの事。
部屋に入って、まずは備品をざっと見回し電気ポットを沸かしながら壁にくっついているような机の引き出しを開けたら…本が入ってました…!(◎_◎;)
聖書だと思うでしょ?聖書では驚かないです…「仏教聖典」(英語・日本語)
初めて見た…それほど小さくも無いホテルでしたが、ここの客室全部にこの本が入っているのかと思ったら、不思議な気持ちになってしまいました。
読後オビをしっかり見たところ、「悪夢的空間にそびえる巨大建築幻想SF」
そのまんまです、意識を持った建築物、それと同化しようとする人間。
最近ヒットが少なかったSF(個人的にですが)に超弩級ホームラン!!
映画化されそうな予感…がします。
←「「愛しのオクトパス 海の賢者が誘う意識と生命の神秘の世界」本を買い取りました。」前の記事へ 次の記事へ「山口県山口市の古本屋さんとおしゃれなカフェのご案内。」→