「来てけつかるべき新世界」本を買い取りました。
来てけつかるべき新世界
上田 誠
買取価格 738円
久々の戯曲本です。
第61回岸田國士戯曲賞受賞作、帯にも書いている宮沢章夫氏の別についている選評も絶賛!であることを知ったのは完読後でした。
宮沢さんといえば朝のラジオ番組「すっぴん」(NHK)ではただの面白い音楽好きなおじさんなのですが、ちゃんと仕事しているのだな〜、というか演劇が本業なんですね、と改めて実感!
そんな宮沢さんの選評は「…ばかのことをあらためて考える。幸福な笑いがそこにはある。ぞっとするような未来への予兆もある。だが、ばかがいる。ばかの人物造形がすぐれている。このばかにはかなわない。」
ばかづくしです…でも下町人情喜劇でもあります。
トコロは大阪通天閣下にある「新世界」のはずれ。
マナツちゃんが切り盛りする串カツ屋「きて屋」奥には散髪屋「マヤ美容室」向かいには「コインランドリー若松」
通りの向こうには通天閣。
ドローンが出前のチャーハンを配達したり、役に立たなくなって捨てられた野良ロボットがいたりする時代。
ドローンで盗み撮りされた動画でお店の評価が上がったり、下がったり。
お母さんが亡くなった後、お店を一人でまわしているマナツちゃんとしょーもない近所のおじちゃん達や売れない芸人とか、設定が大阪だからこその作品でした。
この面白さはちょっと伝えにくいです、舞台公演は既に終わってしまい、本を読んでみてねとしか…
SF感と下町感と新世界感とのミックス、もちろん笑える事間違いなし!!
作者の上田誠さんはアニメ「四畳半神話大系」の構成・脚本。
最近では映画「夜は短し歩けよ乙女」の脚本も手がけられています。
…面白くないわけがないでしょ?