限りなく平面化する猫…日本の夏の風景
夏真っ盛りとなりました。
花火にスイカにかき氷!堪能していますか〜( ´∀`)
アイスの新作(期間限定とか)も多く、コンビニで見かけるとついつい手を出してしまいます。
炎天下ではダッシュで帰っても溶けてしまう可能性も高く、こんな時はイートインが付いているコンビニがもっと増えればいいのに…と思ってしまう。
そして夏といえば「怪談」落語で聴く怪談もいいですが、最近、講談の面白さに目覚めてしまいました。
講談の怪談といえば一龍斎 貞水(いちりゅうさい ていすい)、生で聴いたらもっと面白いのでしょうが、もっぱらCDで…暑い時期に怪談話で涼をとるなんて最初に思いついた人は偉い…海外にはあまりない習慣のようで、日本独自の文化ですね。
さて、幽霊も妖怪も活躍する夏ですが今日は「傀儡子(くぐつし)」の話。
もともとは木で出来た人形などに命を吹き込み自由自在に操る人間の事。
西條奈加の「猫の傀儡」は猫が人間を操る話。
本カバーはネコ好きで知られた歌川国芳の「たとゑ尽の内」。
帯には「人を遣い、人を操り、猫のために働かせる。それが傀儡子だ。」
猫の集会で「傀儡子」に選ばれたミスジと「傀儡」になった売れない狂言作者の阿次郎。
突然行方不明になった猫の順松と、人間の順松。
7つの短編はもつれにもつれ、様々な猫や人間を巻き込みながら進んでいきます。
人間の登場人物もさる事ながら、登場猫も多く、これは作者のあふれるような猫愛ですね。
私たちも知らないうちに猫の「傀儡」となって阿次郎のように働かされているのかもしれませんよ…
猫の傀儡(くぐつ)
西條 奈加
←「「平家物語 犬王の巻」本を買い取りました。」前の記事へ 次の記事へ「青森県八戸市の古本屋さん」→