「間取りと妄想」本を買い取りました。
間取りと妄想
大竹 昭子
買取価格 516円
本のタイトルが斬新!
「間取り」です。カバーも全て本書に登場する間取りが散りばめられています。
帯には藤森照信氏(建築家・建築史家)の「世界初の間取り小説集!」
堀江敏幸氏(作家)の「家の間取りは、心身の間取りに似ている…」
岸本佐和子氏(翻訳家)の「…間取りって、なんて色っぽいんでしょう。」の文言が…
始めに間取りありき、タイトルの後に図面がバーンっ!と一枚。
次ページから文章が始まります。丁寧に間取りと短編タイトル入り別紙も挟まっています。
これがすごく役に立つとわかるのは短編を読み出してすぐの事でした。
フリーペーパーなどに挟まっている不動産屋さんの広告を見るのが好きです。
これだと家事の動線はこうなって、くつろぐ場所はここになって…とかの妄想は膨らむばかり( ´∀`)
引っ越しだけでも大変な作業…ましてや一戸建てともなると簡単に購入って訳にもいかないし…
妄想だけならタダなので、チラシを見ても飽きませんね(°▽°)
意外と多いかもしれない「間取り」マニア…そして思い出す町田康氏の「リフォームの爆発」という面白かった本。
通常の小説だと、描写の中から何となくこんな感じの部屋かな?とか、それぞれ読者に描かせたらきっと少しづつズレがあったりするのでしょうが、この本に限っては絶対にそんな事は無いのでした。
住んで見たいと思ったのは最初の短編の家と「月を吸う」に登場する崖のマジックが活かされたマンションでした。
この間取りでなければ成立しない短編13と間取り付きの珠玉の一冊。
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