「影裏」本を買い取りました。
影裏 第157回芥川賞受賞
沼田 真佑
買取価格 432円
本作はデビュー作品で芥川賞・文學界新人賞のダブル受賞作品。
前東京都知事の石原慎太郎氏の「太陽の季節」がダブル受賞でした。
最近では2004年のモブ・ノリオさん以来というのですから13年ぶりの快挙となります。
震災関連の本は賞には遠いというバイヤスがあったような気がしましたが、ようやく呪縛が解けた感があります。
(未だにいとうせいこう氏の「想像ラジオ」が受賞しなかったのが納得できませぬ…)
北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。
ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが・・・・・。(本書 帯より)
震災前と震災後で変わってしまったのではなく、何もなければ見えなかった影の部分、タイトルの由来もそこなのでしょうか?
早くも次回作品が気になる作家さんとなりました。
94ページの本作品、渓流釣りの描写は読んでいても釣りの楽しさを思い出させるには十分でした。
釣り上げた魚を焚き火で焼きながら、お酒を酌み交わすなんて事は本当に贅沢な大人の時間の使い方だと痛感、ほろ酔いで一眠りして、早朝からまた釣り…なんて事をしてみたいですね(^ ^)
今頃だとイワナやヤマメ狙いとなるのでしょうが、この夏東北の太平洋側は気温もあまり上がらず、雨も多かったので釣果はいつもの夏とは違うかもしれませんね…禁漁まで残り少ない釣りシーズンですが、出かける方はぜひ安全装備でどうぞ(^_^)
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