「とるとだす」本を買い取りました。
とるとだす
畠中 恵
買取価格 355円
「しゃばけ」シリーズ最新刊!
今回はのっけから若だんなではなく、おとっつぁんに災難が降りかかります。
登場妖怪は「骸骨(狂骨)大蛤に、蛟竜(みづち)に妖オンパレードです。
本書カバーの骸骨は着物を着て布を頭に被っていて、ちょっとオサレ。
古くは歌川国芳、葛飾北斎、河鍋暁斎、他にも多くの絵師たちに描かれた骸骨です。
浮世絵の骸骨たちの性別はわかりませんが、どことなく艶っぽい感じがするのはなぜですかね〜。
見ていると死後なのに無機質になりきっていない、なんだか不思議な心持ちになるのです。
しかしっ!今回登場の骸骨(狂骨)は井戸の中で無念の死を遂げた人間が妖になったもの…!(◎_◎;)
なかなかの強力なものを持っているようで、鳴家達が怖がる事半端ない…
日本の平均寿命はどんどん伸びていって、男女共80歳以上。
世界の中でも第2位。
「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり」と敦盛を舞った信長の時代からしても大幅の伸び。
健康で充実している生活が最後まで送れれば本当に素晴らしいとは思います。
非時香果(ときじくのかくのこのみ)という不老不死の実を巡る最後の1編はとても感慨深いものがありました。
浦島太郎も竜宮城で過ごしている内は楽しかっただろうに、やっぱりこっちサイドに帰って来てしまうのですよね。
知らない人ばかりのところへ行くのならばまだ知り合うという希望が沢山ありますが、知っている人がほとんど亡くなってしまっている世界で暮らし続けるというのは結構大変な事かもしれませんね。
「しゃばけ」シリーズを読んだ事のない方は秋の夜長に挑戦してみてはいかがでしょうか?
文庫版は14巻まで出ています。