「2084 世界の終わり」本を買い取りました。
2084 世界の終わり
ブアレム サンサル Boualem Sansal
買取価格 712円
ジョージ・オーウェル「1984」、ミシェル・ウェルベック「服従」のその先を描いたディストピア小説の新たな傑作、誕生!
「ブアレム・サンサルは過激主義者の勝利を予見している。たぶん彼は正しい。彼の描く未来には実に説得力がある」ミシェル・ウェルバック 本書帯より
完読後の第一印象、リアル過ぎる…50年以上も先の時間設定なのですが、今のご時世から鑑みても、恐ろしくリアルすぎて…
『大聖戦』と呼ばれる戦いで勝ったのは宗教国家「アビスタン」。←ほら、もうなんだか怪しい予感がするでしょう?
歴史や記録は塗り替えられ、人々(信徒たち)はお互いを監視しながら生活をしてる未来。
優秀な役人であったアティは陰鬱なサナトリウムで長期の療養中にこの国の「境界」の夢見るようになります。
サナトリウムからようやく経過観察ではあるけれど退院する事のできた彼は、祭司の息子コア、古代の村を発見した考古学者のナース、失われた文明の遺物を収集する商人トーズと知り合います。
アティとコアはこの世界の真実を求めて旅に出ます…その先には…
著者のブアレム・サンサルはアルジェリア生まれ、エンジニアリングと経済学を学んだのち、民間職を経てアルジェリア産業省で官僚として働いていた経歴の持ち主。
他にもイスラーム原理主義とナチズムを扱った「ドイツ人の村 あるいはシラー兄弟の日記」で数々の賞を受賞。
残念ながら未だ邦訳は無いようです。
これを機に他の随筆なども併せて日本での発売希望!
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