「21世紀の民俗学」本を買い取りました。
21世紀の民俗学
畑中 章宏
買取価格 459円
民俗学といえば何か古い伝承などを研究するものとも思われがちですが、本書では今現在進行形で起きている事、少し前の事を検証しています。
本書扉には「インターネット、スマホ、最新テクノロジーが神仏・祭り・習俗と絡みあう新世紀のリアルとは?」
とあります。
各章のタイトルを見るだけでそそられる内容。
・ザシキワラシと自撮り棒
・宇宙葬と星名の民俗学
・薬師如来と「ガルパンの聖地」
・お雑煮の来た道
・すべての場所は事故物件である
ほんの一部ですが、どうです?面白そうでしょう(^_^)
昨今の「盆踊り」事情がよくわからなかったのですが、本書でも取り上げられているのがまさかの「無音盆踊り」
盆踊りの音楽ですら苦情の対象になる現在、ある地域で実施されているのがBGMをFMで流し、イヤホンで聞きながら踊るというもの。
知らずにその場所に来たら、足音だけが聞こえてきて近づくと大勢が踊っている…という光景が広がるという…
ちょっと衝撃を受けそうです、実際に踊っている人たちは楽しそうなようなので(そりゃそうですよね)まあいいのですが…
昔の絵馬は願いが叶ってからお礼で奉納するものだったようですが、今現在においてはお願いを書くものとなってしまっています。
空気の凛とした神社の敷地内で唯一欲望渦巻く場所のような気がするのは私だけでしょうか?
些細な願い(当人にとってはとても真剣で大事な事なんでしょうが)から病気が治るようになどの願いまで…
そんな中でも目立つのが「痛絵馬」アニメの聖地巡礼のアレ、表紙、裏表紙にも使われています。
民俗学というものは日々変化しているもの…そして私たちの身の回りが民俗学であるという事を実感しながら完読しました。