「レーナの日記 レニングラード包囲戦を生きた少女」本を買い取りました。
レーナの日記
エレーナ・ムーヒナ 佐々木 寛
買取価格 1,468円
1941年(昭和16年)、ドイツ軍は250万人の市民が暮らすレニングラードを包囲を完了した。
食料と燃料の供給が絶たれ、冬が迫り、飢餓が始まる、包囲は872日間におよび80万人以上が犠牲となった。
16歳のレーナが書いた壮絶な日記はレニングラードを脱出する直前で途切れています。
ロシア版「アンネの日記」とも言える本書の原本はサンクトペテルブルク国立中央歴史政治文書館の保存されています。一部切り取られたり、本人が書いたと思われる素描などもあるとの事。
日記の最初の頃は学校の試験の話や友人の話が占めて普通の学生さんのよう、途中からは食料がどんどん不足してくるのがわかります。口にするものがあるうちはいいのですが、そのうちペットだったものまで口にするように…
壮絶な飢餓の記録は読んでいても切なくなるもの…配給のパン一つに何時間も並んでも何ももらえない日々、家族も餓死し、一人ぼっちになるレーナ。
後半からの日記はお腹いっぱいに何かを食べる事、読書、疎開先に行ってからの夢などが書き綴られていきます。日記はもう、疎開できるであろうと思えるところで終わっています。
…その後のレーナがどうなったかは訳者の言葉で綴られています。
戦争を体験した事は無いですが、最近なぜか関連本が目につきます。様々な戦争があっての今。
そういうモノをを避けていたつもりはないのですが、今現在、生きて生活しているというのも誰かの命を繋いでいる事なのだと思う事があります。当たり前、偶然なんて事も無くて、やはり生かされているのだという事を改めて実感。日々を大事に無事にと願った一冊でした。