「ぼくせん 幕末相撲異聞」本を買い取りました。
ぼくせん 幕末相撲異聞
木村 忠啓
買取価格 493円
何かと今話題の力士が表紙の本作。
帯には「幕末時、既に相撲を超えた格闘技が存在した!?」文久元年(1861年)横浜での相撲興行を観戦したラウダという英国人が挑戦状を叩きつけてきた。挑発に力士たちは憤慨し、時津風が対戦することになった。
というような江戸時代も後期の出来事が書かれていてなんだかワクワクしながら読みだしました。
これもまた一気読みしてしまいました。年末に面白い本にばかりあたり、幸せ感この上ない今日この頃です( ´∀`)
著者は昨年12月に「慶応三年の水練侍」で朝日新聞時代小説賞を受賞した新人作家、2作目となる本書。
1961年生まれとあるので、少し遅咲きの作家さんではありますが、本作は本当に面白かった…デビュー作は未読なので、お正月本で読んでみるつもりです。
回向院での薩摩と松江のお抱え力士の相撲から話は始まります。
策略に落ちてお抱えを解かれた力士、相撲を取れない看板力士、喧嘩の強い鳶職人、見た目は色っぽいけどめっぽう筋肉のある謎の女性…などなど、癖のある人物ばかりが登場します。
これを束ねていくのは行司を辞めた庄吉。
相撲であれば禁じ手や決まりも多く、女性が土俵に上がることもできません。しかし、このメンバーは相撲ではなく、西洋で流行っているという「ぼくせん」を興行しようとします。
本書表紙には力士と、なぜか黒い上着とたっつけ袴を履いた侍っぽい男、何やら青い手袋のようなものをつけています。さて「ぼくせん」とはいかなるものかは本書を読んでのお楽しみ〜( ´ ▽ ` )
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