「三美スーパースターズ 最後のファンクラブ」本を買取りました。
三美スーパースターズ 最後のファンクラブ (韓国文学のオクリモノ)
パク ミンギュ 斎藤 真理子
買取価格 648円
「韓国で20万部超えのロングセラー、待望の邦訳!」パク・ミンギュの永遠のデビュー作。
1982年「野球好きにとっては忘れられない年」から2002年までの20年。
韓国のちょっと田舎に住む野球好きの二人の少年の長く、切ない青春小説。
やっと邦訳されたデビュー作でした。以前「ピンポン」というのを紹介した際に読んでみたいと思っていたものです。「ピンポン」のテンポのいい文体はデビュー当時からだったのですね( ^ω^ )
1982年(昭和57年)日本では500円札から500円硬貨に、TVでは「笑っていいとも」が始まり、映画は『E・T」が大ヒットした年。お隣、韓国では37年も続いていた夜間通行禁止令が解除されて中学生の髪型と服装が自由になりました。少し自由な風が吹いてきた頃プロ野球が始まり、主人公の住む仁川でも商工会議所では「三美スーパースターズ」の創団式があり「優勝チームは三美」という空気が街いっぱいに広がります…
市民全ての期待を背負った「三美スーパースターズ」でしたが、結果は…
それでも二人の少年は応援を続けます…応援のジャンパーを着ているだけでも肩身の狭い思いをしたりもして…
熱中できる事は野球の応援と勉強だけ、他には目もくれず韓国で一番の大学を受験、見事合格するも思い描いた大学生活とは程遠く、アルバイトに明け暮れていくうちにちょっとした女の子とも知り合ったりして…一気読み間違いなしの一冊でした。
著者のパク・ミンギュがあとがきで語っています。
「1割二分五厘の勝率で僕は生きてきた。まさしく三美スーパースターズの野球だといえる。罠にはめられて他人と比較するようなことをしなければ、けっこう楽しい人生だったとも思える。」と。