「戦国おもてなし時代 信長・秀吉の接待術」本を買い取りました。
戦国おもてなし時代 信長・秀吉の接待術
金子 拓
買取価格 374円
2020年東京オリンピック開催に向けて様々な「おもてなし」が準備されているようです。
古くからの「おもてなし」の習慣というのは一体いつ頃からできたものかを解いていく本書。
まずはイエズス会宣教師によって編まれたポルトガル語による日本語辞書である「日葡辞書」では
「もてなし」:手厚い待遇、あるいは丁重な取り扱い。
「ふるまい」:招宴
という表現になっているとのこと。戦国時代の「御成記」(おなりき)や「茶会記」といった資料からどのような儀式の引出物を出したか、また食事の献立なども併せて調べていきます。
打鮑(熨斗鮑)・生姜・塩・梅干し・鯉の刺身・鯉の腸煎(腸を味噌や塩・酒なので煎り煮したもの)から始まり、ここからまた17献のやりとりがあるとの事。
17回って…その頃のお酒の度数は決して高いものではなかったはずですが、これほど回数を重ねれば…酔います。
実際他の文献には「沈酔」という文言が何度も登場するらしいです。きっと二日酔いもあったのでしょうね。
越前一乗谷・朝倉義景邸御成の記録「朝倉亭御成記」によると、当時の盃はかわらけ、いわゆる素焼きのもの。
遺跡からはピラミッド状に堆積したかわらけの山が出土し、その重さは256Kgあったという事です。
それもこれも、盃は一回のみ使用で使い捨てだったから、しかも素焼きなので不用意に唇を近づけると皮がくっついて大変な事になったらしいです。(エコでない上にいちいち唇を濡らさないと危険な盃って…)
後半はおもてなしの名人、信長・秀吉についての解説となっています。
戦国時代から日本人は人に喜んでもらうのが好きだったに違いないと実感した次第。