文芸文庫本など42冊を買取。
諸事情により今年のノーベル文学賞が見送りになり、代わりの文学賞が出来ましたが候補に挙がっていた村上春樹氏は執筆に専念したいとの事で辞退というニュースが聞こえて来ました。という事は何か大作に取り掛かっているのでしょうね、ファンの方々には楽しみな話ですね。
先日買取をした文庫本の中に第70回芥川賞の「月山・鳥海山」森敦著が入っていました。だいぶ昔の高校生くらいの時に何回も読んだ作品。山形の奥深い山村に来た主人公が一冬を過ごす話なのですが、豪雪地帯での暮らしやちょっと悪い事(密造酒やミイラの話)などを見聞きした事を描いている作品。著者の森敦は当時としては珍しく62歳で芥川賞を受賞という事で結構な話題になったらしいです。その後映画化もされたとの事なのでかなりの話題作だったのでしょうね。
東北山形の月山は修験道で知られる出羽三山の一つ、標高1984M、古くは松尾芭蕉が「雲の峰 いくつ崩れて 月の山」と詠んだ山、最近では夏スキーが可能な山として有名です。(冬は雪が多過ぎてルートが確保できないので夏スキーという事らしいです)修験道というと何か神秘的なものを未だに感じる訳で、どんなに科学が発展したと言っても人間の力の及ばないところは多く、毎回自然に打ち負かされている事を思い知らされます。
一般人が参加可能な修行期間というのもあるようなので興味のある方は月山神社で検索!ちょっと覗いてみましたが修行は半端ではなく中には二日間で30㎞近く移動するトレイルランニングのようなものまで…
まぁ、修行はともかく下界で山の幸を堪能しつつ、「月山」を久しぶりに読み返そうかと思った次第です。