自然科学、文芸書など48冊を買取
春めいたかと思ったら、朝晩冷え込んだりと、文字通り三寒四温。ゆっくり足踏みしながらも春は近づいて来ています。散歩道の桜の蕾も心なしか膨らんで、つくしやよもぎも頭を出しています。
明日から3連休ではありますが、イベントは少なく、それでなくとも色々疲れた(いわゆるコロナ疲れという)という声も上がっています。不足でも何でも無かったトイレットペーパー騒ぎから、道の駅のトイレの閉鎖問題までと…
今のように情報が溢れている時代でなくとも昭和48年(1973年)のオイルショックの際、トイレットペーパーを巡ってスーパー(大型ドラッグストアのまだ無い時代)に主婦が殺到したというニュースがあったくらい、他の何をおいても必要性、緊急性のある代表がトイレットペーパーなのでしょうね…
不確実な情報に迷って疲れないよう精査しなければいけない今日この頃です。
日常を取り戻す為にも冷静になれる作業が私は掃除・片付け・料理・読書。こんな時だからこそ良い本に巡り合うチャンス!長い春休みになってしまった小中高生にもオススメ(^ ^)普段はやらないような事にもどんどんチャレンジしてみては?
さて先日の買取から一冊。
「たゆたえども沈まず」原田マハ著/幻冬社。表紙はゴッホの「星月夜」裏は歌川広重「大はしあたけの夕立」
アート小説という新しいジャンルを拓いた著者の渾身の作品。「暗幕のゲルニカ」の後に出版された本書はフィンセント・ファン・ゴッホと兄の才能を信じ献身的に支える弟テオ、そしてその頃パリの美術界で浮世絵を売りさばく一人の日本人とその助手。運命の4人が出会いあの最高傑作が生まれる…
生きている間にはその絵が認められる事は無かったゴッホですが、今では美術の教科書でも知らない人はいないはず。背景に浮世絵が使われている「タンギー爺さん」の誕生の様子や、その頃日本ではあまり大切にされていなかった浮世絵が海外でどのように扱われていたかという事までと、ノンストップ完読本!でした。