(収束後に)出かけたいところが増えていく…
世界遺産でもある奈良薬師寺東塔の10年に及ぶ大修理を経て今年落慶法要が予定されていたのですが、新型コロナウィルスによる事情で延期となりました。
1300年前に建てられた東塔、「宝珠」「竜車」「擦菅」「水煙」「九輪」からなる相輪と呼ばれる塔上部は今回の大修理で新調されました。中でも「凍れる音楽」とも呼ばれる「水煙」の中には24人の飛天が笛を奏で、花をまき、衣を翻して舞うという意匠、現代の技術をもってしても大変な作業だったようです。
関わったのは「伝統工芸高岡銅器振興協同組合」の方々、15社の協力があって初めて実現できたプロジェクト。
ボルトを1本も使わずに繋ぎ合わせる1300年前の技術というのは途方もなくすごい事、他にも心柱の話など今の技術では納得、計算のできない事まで、色んな事が収まったあかつきには是非観に行ってみようと思っております。
ラジオの聞き逃しでも「文化講演会 国宝薬師寺物語 落慶法要によせて」でも薬師寺執事の松久保伽秀さんのお話を配信しています。(何回聴いても面白い)
さて今週の積ん読は「ガラスの虎たち」トニ・ヒル著・村岡直子訳/小学館文庫、「コンパス・ローズ」アーシュラ・K・ル・グウィン著・越知道雄訳/ちくま文庫、「天のろくろ」アーシュラ・K・ル・グウィン著/脇明子訳/ブッキング。
ル・グウィンの2冊は読みさし、一気に読んでしまいそうなので、しっかりゆっくりと読んでおります。
予想外に面白かったのがスペインのミステリー「ガラスの虎たち」です。
1970年代後半、舞台はバルセロナ、二人の少年が37年後に出会う事によって全ての歯車が狂い出します。
(ネタバレにはならないので書きますが)巧妙な伏線があったのに気がつくのは最後の4ページ…やられたぁ、一気読みして最後にドスンっ!って感じでした。コレほどまで夢中になって読んだのは久しぶり!嬉しい裏切りに著者の他の本を探している次第です。えっと、舞台スペインなので、ちょっとR指定でオススメです。