秋の夜長にどっぷり本に浸かる日々…
外に出ても心地いい季節となり、公園にもようやく人が戻ってきた感じ( ̄∇ ̄)お弁当を広げている人も見かけるようになりました。まだまだ油断はできませんが、緊急事態宣言も解除されて閉塞感は少しだけ減ったような気がします。ディスタンスは保ちながらお日様を楽しみたいと思います。
日の暮れるのも早くなってきたので、夕方6時ともなるとよっぽど仕事をしたような気になります(気のせい)読みたい本は季節に関わらず積んであるので、毎晩ワクワクしながら帰宅(´∀`)
まずは
「仕事の喜びと哀しみ」チャン・リュジン著:牧野美加訳/クオン
2020年韓国の書店員が選ぶ今年の本、小説部門受賞作。(あちらの本屋大賞のようなものでしょうか?)
タイトル通り仕事や職場の人などがテーマ、どこの国であっても職場における悩みは似たようなもの…理不尽な事柄や面倒な人間関係…わかる、わかるわぁと8つの短編集を一気読み…しかしっ!本書はなぜか読後が爽やか!86年生まれの著者の次回作が楽しみです。
以前「歩道橋の魔術師」「自転車泥棒」「複眼人」ですっかりファンになったのが台湾の呉明益氏。
最新作の「眠りの航路」呉明益著:倉本知明訳/白水社
帯には…睡眠に異常を来した「ぼく」の意識は、太平洋戦争末期に少年工として神奈川県の高座海軍工廠で日本軍の戦闘機製造に従事した父・三郎の記憶へと漕ぎ出してゆく…
竹の開花は不吉なものとされている事も多いのですが、最近何度かニュースでも耳にしたような…開花の記録がとられたことの無い陽明山の「ホウタクヤダケ」の花が咲いた年に睡眠に異常が起きた「ぼく」
ある時間になると突然睡眠状態に入ってしまうというもの、「ナルコレプシー」という病気とは異なり定期的な時間をおいての睡眠状態なので生活リズムもズレて行き、日常生活にも支障が出てくるも原因不明。
「ぼく」と父親の「三郎」と「菩薩」の語りに引き込まれ一気読み、言語も時代も全てがグラデーションのように広がる本書。
未訳の物の出版が待ち遠しい作家さんです(⌒▽⌒)
最近翻訳物ばかり紹介していたので、次回は日本の小説の予定!