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秋の夜長にじっくり読んだ初夏を感じる本

すっかり定着したカボチャのお祭りも終わり、霜月となりました。カレンダーもあと2枚…そろそろ小掃除、中掃除をして年末は慌てないようにしなければとまずは予定を立ててみました。(お天気が良ければ出かけたくなったりするので、晴バージョンと雨バージョンの2通り)

今季はインフルエンザの流行も聞こえて来たので、まずは体調管理をしっかりしながら残り少ない秋を楽しみましょう( ´∀`)

 

最近の新刊屋さんパトロールをしていて気がついた事、海外作家のコーナーがどんどん広がってきています。今まではアメリカ・イギリスが中心でしたが、アジアの作家の進出が目立ちます。

今回手にとったのはベトナム・ホーチミン市出身の作家オーシャン・ヴォン氏の待望のデビュー作。

「地上で僕らはつかの間きらめく」オーシャン・ヴォン著:木原善彦訳/新潮社

1988年生まれの著者がまだ幼い頃、戦後の混乱が続くベトナムからアメリカに渡った僕と祖母、そして言葉がわからないままにネイルサロンで働き生計を支えた母。母にあてた手紙という形式をとった自伝的小説。

集団で旅をする蝶、オオカバマダラが何回か登場します。(「何ベルだっけ?」と思った方…私も一瞬それがよぎりました)決して戻る事のない7千キロを超える旅。

タバコ農場でのアルバイトや初恋、優しい祖母、血の繋がっていない祖父、親しい友人達との別れ…一気読みしてしまったので再読必須!

久しぶりに青春小説っぽいのを読んだ気がしますが、必ず付いてくるのが戦争であったり、様々な痛みを伴う残酷な現実であったり…決して読む事のない母への手紙は心を揺さぶります。

 

アカゲザルのシーンはこれもまた映画「インディ・ジョーンズ」を思い出し、ホントにあるのか?とか(結構具体的に描かれてます)

 

韓国や中国の作家を中心に読んでいましたが、アジアは広いっ!まだまだ翻訳されていないものも多いはず!アンテナをしっかり立てて、探して読まなければ!と思った本書でした。

 

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