歎異抄の近代/子安宣邦
歎異抄の近代
子安 宣邦
買取価格 1101円
「善人なおもって往生を遂ぐ、いわんや悪人をや。」のフレーズで有名な歎異抄。
解釈もさまざまで、文字通りであれば、善人は必ず浄土へ行ける、悪人であればなおさら…
封印されていた書物でもあり、世に出てから100年ほどしかたっていないので、
今もなお新しい解釈が加えられています。
何年かのサイクルでブームが来ますが、これほど一般に読まれている古典の仏教書もないでしょうね。
影響を受けた文学者、哲学者は数知れず…丹羽文雄、倉田百三、ハイデッガーなどなど著名人が浮かびます。
「歎異抄」の現代語訳は読んでみたものの、あまりにわかりにくく、解説書を一通り読んでから再チャレンジ予定。
ともかくという事で読んでみたのが「歎異抄の近代」。
結果…【解説本】の『解説』でありました。
本編にたどり着くまで、いろいろ読んでみたい気になる、マトリョーシカ状態です。
おかげさまで来年(鬼が笑う?)の読書指針がひとつは決まったようなものです。
前半は浄土真宗の中でもストイックなイメージのある宗教者「清沢満之」「暁烏敏」
作家では『出家とその弟子』「倉田百三」、『菩提樹』「丹羽文雄」『最後の親鸞』「吉本隆明」
『日本的霊性』「鈴木大拙」『親鸞』「三木清」などの歎異抄による「信」の思想体験を、
読み直す1冊。
歎異抄が読み終わった後に何かしらひとつでも得るものがあればよいなあと、ゆっくり、じっくりと
この本に出てきた作品をかたづけてみるのが当面の目標となりました。
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