文学的師弟関係さまざま…
2014年12月25日 category : エコブックス店長日記
メリークリスマス☆彡
今年も残すところ1週間となりました。
一年があっという間に終わろうとしています。
年明け15日(木)には第152回芥川賞・直木賞の発表。
今回の候補は10作品、2回目の作家さんが3名、小谷野敦氏、高尾長良氏、西加奈子氏。
…5回目の万城目学氏。ニコニコ生放送の予定もあるようで、辛口コメントが年明けの楽しみです。
冬になると読みたくなるのが「北越雪譜」(鈴木牧之)と「雪」(中谷宇吉郎)
「北越雪譜」は江戸後期の新潟魚沼地域の生活を描いた本。
「雪」は『雪は天から送られた手紙である』と言った科学者中谷宇吉郎の科学エッセイです。
物理学者で名文と言えば寺田寅彦、またの名を吉村冬彦。
夏目漱石の子弟でもあり、「吾輩は猫である」の水島寒月のモデルとも言われている寺田寅彦。
子弟にあたるのが中谷宇吉郎。
指導者として、文学者として著者に大いなる影響を与えたであろう寺田寅彦。
今年一年、いろいろな意味で話題になった理化学研究所ですが、この二人が在籍していた頃は
研究者が自由で存分に研究してたのだろうなと思わせる文章多し。
研究室のフラスコで紅茶を入れる文章のあたりは、とてもハイカラです。
線香花火、金平糖、墨流し…物理学者の目は日常の物まで捕えてわかるまで離しません。
寺田寅彦 わが師の追想 (講談社学術文庫)
中谷 宇吉郎
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