宇喜多の捨て嫁/木下昌輝
宇喜多の捨て嫁
木下 昌輝
買取価格 550円
第152回直木賞候補作!一気読み直後でございます。
すごい本でした、これが取れなかった直木賞…受賞作【サラバ】はどんだけの内容か気になるところ。
こちらは歴史小説ではありますが、今までにない形、宇喜多直家という人物をこれほど掘り下げた本は無いと思われます。(ニコ生で、3人とも褒めていた作品だったので気になって仕方有りませんでした)
時は戦国時代、出雲の尼子経久、安芸の毛利元就と並ぶ三謀将と言われた備前の宇喜多直家。
下剋上の時代に自分の妻や娘を利用し、邪魔になる相手は親戚であろうと、娘の婿であろうと暗殺し成り上がった人物、小説の導入部分ではホントに極悪非道の様子が描かれています。
*タイトルにある「捨て嫁」とは、囲碁の捨て石(後から有利になるためにわざと相手に取らせるために置く石)から来てます。
6つの短篇からなる構成ですが、お見事と言っていいほど読み進めていくほどハマっていきます。
結局続けて2回読みました、時代小説でこれだけ切れ味の良いのも久しぶり!!
今、放送されている大河ドラマのようにまったり要素はまるでありません、映像化も難しい作品だと思われます。
次の作品も楽しみになります。ゆるくない時代小説期待してます!
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