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怪奇文学大山脈(3)(西洋近代名作選 諸雑誌氾濫篇)/荒俣宏

怪奇文学大山脈(3) (西洋近代名作選 諸雑誌氾濫篇)
荒俣 宏
4488010229

買取価格 874円

『博覧強記』といえば、この人を指すのでは!

荒俣宏氏編纂の大大っ!びっくりおもちゃ箱完結編。

第Ⅲ巻はパリで生まれたグラン・ギニョール(大衆芝居・見世物小屋)の中からアンドレ・ド・ルル、ガストン・ルルーの戯曲やパルプ・マガジンの中の埋もれた作家などの作品集。

 

今では考えられない事ですが、1930年代はパルプマガジンの黄金時代。

怪奇小説系だけでも30から40は刊行されていたとか…高級雑誌(紙がすべすべしたもの)に対して粗悪な紙で端をきれいにカットされる事もなく発行されたのがパルプ・マガジン。その中に載っている小説がパルプ・フィクションと呼ばれました。 *映画「パルプ・フィクション」の由来でもあります。

 

21作品が収められている本ですが、前書きが兎に角おもしろい。上田秋成の雨月物語からロバート・A・ハインラインまで80ページ近くになる解説だけでも読み応え抜群です。怪奇小説はどうも…と思っている方もこの部分だけでも十分お値打ち間違いなし!

 

私もあまり得意ではないジャンルですが、大衆がコレを求めた時代に興味が出てきました。

 

資料も面白いけど、荒俣先生『帝都物語』の続編みたいなもの出してくれませんかね~。

あれほどセンセーショナルな、立体的な小説を超えるものはまだ出ていないと思います。

 

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