肥満 梟雄安禄山の生涯/東郷隆
肥満 梟雄安禄山の生涯
東郷隆
買取価格 259円
まずはタイトルに!!何故肥満?安禄山って何?という感じでした。
中国のエッセイは前回紹介しましたが、歴史となると、「三国志」を漫画で読んだくらいでして…
そんな私でも最後までドキドキしながら完読!!
まずは安禄山とは誰か?ソグド人の父と突厥の名族の母との間に産まれ、六ヶ国語に通じ貿易官から驃騎代将軍に、やがて反乱を起こし絶頂の唐王朝に幕を下ろさせた「悪食の巨漢」…
タイトルは体重200kgを超える巨漢であったためでもありますが、当初はグプタと云う僧(安禄山が助けた僧)の言葉に従って肥らない努力をしています。
「革帯(ベルトみたいなもの)の金具が一寸離れるごとに、出世の道が一里遠退くものとお考え下さい」
現社会でも十分通じる名言だと思います。
ところが人というのは約束を長く守る事が難しい動物なのですね。やがて一人で革帯を締められなくなり、しまいには従者の頭の上にお腹を載せて従者が帯を締めるという身体にまで変化していきます。肥ってゆくのは身体だけではなく欲望までも…
玄宗皇帝、楊貴妃が栄華の絶頂の時代。シルクロードを通って運ばれる貢物は数知れず。
有名なライチを日に100個食べた(美容の為に楊貴妃がお取り寄せしてたらしい)逸話なども出てきます。
読めば読むほど深い大陸の歴史の一部分、引き込まれ度100%のおススメです。
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