意味は通じるけど語源のわからないワード…
2015年03月26日 category : エコブックス店長日記
先日落語を聴いていましたら「冷やかす」の語源について10代目柳家小三治師匠が語っていました。
まあ単に「冷やかす」と言っても、恋愛中の二人を「よっ!熱いね~」なんていう場合(最近こんな使い方した事があったっけな?という若干の疑問はおいといて)、買う気もないのに露店とかで「これはおいくら?」なんていう、いわゆるウィンドショッピング(なんか上品に聞こえる)も「冷やかす」になります。
落語の中では江戸は吉原(遊郭と呼ばれた大人の社交場)の近くに和紙を再生する職人の集まる場所があって、たとえば手習いの書き損じた紙とか、大福帳なんかの古くなったモノなどを集めてきては水の入った桶につけておくのだそうです。
和紙は楮(こうぞ)などの繊維が絡まって紙になっているので、繊維がほぐれれば、また漉き直す事ができるのだそうです。でもって、紙が水に晒されてしばらく置いておく事を「冷やかす」といったらしいです。
その間は時間はあるものの休みではないので職人たちが集まって「ちょっと吉原に冷やかしにいこうか?」ってなもんで遊ぶではなしに、中にいる女の人の顔を見に行き、一回りぶらっとして戻った頃には紙は冷やかされていた事から「冷やかし」という言葉ができたらしいです。
そんな時代から150年以上たっているのにすたれていない言葉があるのにもビックリ!ではあるのですが…和紙からきているとはね…落語も真剣に聴くとホントにいい勉強になります。
上記と相反するカンジですが、ちょっと脱力したい人向けの一冊(*^_^*)
考えない人 (新潮文庫)
宮沢 章夫
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