東北朝市紀行(私の大学テキスト版)/池田進一
東北朝市紀行 (私の大学テキスト版)
池田進一
買取価格 432円
日本三大朝市と云えば、石川県輪島、岐阜県飛騨高山、あれっ?もう一つはどこだろう?
調べたら、千葉県勝浦だそうです。(三大関係アルアルにありがちな、最後の一つがピンとこない…)
どこも歴史が古く、千年以上前からとか400年とか…その時代はお金でやり取りというより、
物々交換だっだのでしょうね…塩と山菜とか、魚と炭とか…柳田國男の「山の人生」を思い出しました。
本書もタイトル通り朝市の写真などが満載なのですが、聞き書きがすべて方言。
活字で表現されているからなんとなくの意味は伝わるけど実際音だけでで聴いたらわからないかもしれません。
観光朝市ではなく、地元に古くから根付いている生活密着型の市。
売られている物も漬物や山菜果物など今が旬のものばかり。三里四方で採れたものを食べていると病気しないという言い伝えを聴いた事がありますが、まさにその言葉がぴった当てはまります。
買いに来る人も売る人もご長寿。モノクロの写真のばあちゃんたちは皆べっぴんさん。
震災があった岩手の久慈の市場、今ではNHKの朝ドラの影響もあって少しはにぎわっているようです。
市の82歳のおばあちゃんの言葉があったかい。コーヒーやかりんとうをすすめながら、
「…どこの子もな、顔がちがうだけで心はおなじだべな…」
なんとあたたかい言葉だろうかと思います。
朝市をめぐる旅というのも良いかもしれませんね。
巻末には市の立つ一覧表付きです。
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