ニュートンのりんご、アインシュタインの神-科学神話の虚実/アルベルト・A・マルティネス
ニュートンのりんご、アインシュタインの神 -科学神話の虚実-
アルベルト・A・マルティネス 野村尚子
買取価格 720円
ニュートンといえばリンゴ、パブロフといえば犬。(すでに条件反射ですね)
教科書で習ったままに紐付けられている既存の科学神話。なんでりんごが落ちるのを見て重力がうんぬん…という説明ができる人は少ないのでは?
本書プロローグでは「今は無き科学者たちのストーリーは、しっくいやペンキやアクリル塗料のつや出しのような何層もの推測を重ねて固めたものだ。それでもその下には火花を放つような事実がある。だからここではたくさんあら探しをする…」とあるとおりつっこみどころ満載のサイセンスノンフィクション。
なかでもベンジャミン・フランクリンの凧の実験の章は面白い!
雷が鳴っているときに実験者は金属の突起をつけた凧を揚げて、雨で凧糸を濡らし(事前に濡らしてもいいのでは?)雲から電気が伝わるようにする。その電気が今度は、凧糸につないだ金属の鍵を帯電させる。鍵の反対側には絶縁用の絹のリボンをつける。それから実験者は鍵に「電気の火」が見えるかどうかを自分の手の甲を使って調べる。簡単そうに書いてありますが、非常に危険な実験!!やったらアカンやつですね。
いろんな検証も踏まえて、まことしやかに伝えられている科学神話につっこみを入れていきます。
科学とか苦手だし…とか思っている人にも、面白く読める一冊です。
←「東北朝市紀行(私の大学テキスト版)/池田進一」前の記事へ 次の記事へ「春の大掃除作戦の前に…あらもの探検」→