ごんたくれ/西條奈加
ごんたくれ
西條 奈加
買取価格 300円
時代小説で今、旬の作家、西條奈加氏の新作です。
「ごんたくれ」のタイトルどおり、癖のある登場人物二人が主人公。
円山応挙の弟子、吉村胡雪、我こそは京随一の絵師を豪語する深山筝伯。
池大雅、円山応挙、伊藤若冲などの豪華顔ぶれで描かれる京の画壇。
一気に読んでしまいました。
「ごんたくれ」は愛用の新明解には出ていないので、ウィキなどで調べたところ、大阪の方言では腕白(最近コレも聞かない言葉ですね)、いたずらっ子等の意味があるとの事。
本書の中では、強情、へそまがり、偏屈などの意味で使われています。
地方によっては「ごんしょ(和歌山)」「ごんぼほる(青森・秋田)」等ともいうそうです。
二人の主人公はまさに偏屈、強情を絵に描いたような人物。
お互い反発しあいながらも一番の理解者だったのでは…
日本画なんて、敷居が高くて伊藤若冲くらいしか興味ないと思ってましたが、これを読んで日本画も少し興味が出て、ゆっくり観てみようとおもいました。また偶然ですが、次回紹介する予定の本にも伊藤若冲が出てきたのでちょっと驚き。(何の関係もない本)
同時進行で西條奈加の「睦月童(むつきわらし)」も読みましたが、こちらはまた時代小説風ではありますが、ちょっと変わった雰囲気の作品。『金春屋ゴメス』を思い出しました。
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